まず、台湾は中国といえば中国です。
そう曖昧なのは、「中華人民共和国」ではなく、「中華民国」という国になるからです。
政治的な問題があり、台湾も中華人民共和国も「一つの中国」とお互いの認識は合っていますが、その内容は上記の通り異なります。
そして、台湾は中華人民共和国が国際連合に加盟したのをきっかけに国連から脱退しており、台湾を国と認める国々はそう多くなく、国際的な立場は厳しいです。
日本も国としては認めておらず、台湾人と結婚する際は戸籍上「中華人民共和国台湾省」と表記されてしまうのが大きな問題となっています。
そうは言っても、台湾と日本はとても仲の良い国同士です。
日本人にとっては「中国の一部でしょ?」という認識の方もいらっしゃるかもしれませんが、台湾人にとって日本は憧れの対象であり、最近台湾人の海外渡航先ランク1位は日本が常連です。
3.11の時には、個人からの寄付が他の国に比べて圧倒的に多かったことからも台湾人からの愛を感じますね。
(ちなみに台湾の所得はそれほど高くなく、若者の平均年収は日本の半分ほどです。)
そんな台湾ですが、実のところは「中華民国」でもありません。
話がややこしくなってきましたが、それだけ台湾には複雑な過去があります。
1894年に始まった日清戦争の結果、台湾は日本の領土となりました。
それから50年ほど日本の一部だったわけですが、第2次世界大戦に日本が敗戦し、日本は台湾の領土を放棄しました。
その後、大陸で毛沢東の共産党軍に敗北した蒋介石率いる国民党軍が台湾に押し寄せ、大虐殺(「二二八事件」)などを経て一方的に支配(「中華民国」を宣言)を初めます。
このため、当時の国民党による支配に納得していない人々にとっては、台湾は「台湾」でしかないのです。
蒋介石の死後は、蒋介石の息子・蒋経国がインフラ整備等を行い、後を継いだ李登輝さんによって台湾は民主化に成功します。
そのため、中華人民共和国に比べて台湾はかなり自由に発言できたり、人々の行き来も自由です。
台湾は日本の一部だったと聞いて驚かれる方がいらっしゃいますが、当時は富士山が日本一ではなく、台湾の玉山が日本一だったんですね。
なんか想像できませんね。
台湾の歴史をざっくり説明しましたが、中華人民共和国の一部ではないよ!ってことだけ感じてもらえれば幸いです。
是非周りの友人や家族にもお話いただければと思います。