ポイント
■中国語のローマ字表記には色々な種類がある■台湾で主に使われているのは「ウェード式」■「ウェード式」は、中国のピンイン表記とは異なる
台湾の台北をピンイン表記すると「Taibei」ですよね。
では、高雄はというと「Gaoxiong」ですね。
ところでみなさん、このようなピンインの表記を台湾で見かけたことがあるでしょうか。
そうなんです、きっとないと思います。
台湾では、街や人物の表記は「ウェード式」が主流となっているからですね。
ウェード式とは
ウェード式は、中国語をローマ字表記する方法の一つです。
イギリス人のトーマス・ウェードさんが考案したのでこのような名前になっています。
その後、同じくイギリス人のハーバート・ジャイルズさんが作った辞典の表記に用いられ広く普及しました。
表記の特徴として、有気音・無気音の区別に「 ‘ 」(アポストロフィ)が使用されます。
ちなみに、他の「中国語をローマ字表記する方法」としては、
中国語を学んだことがない方も一度は聞いたことがあるであろう「ピンイン」があります。
ウェード式の表記
先ほどの地名の例でいくと、以下のようになります。
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ウェード式 | ピンイン |
台北 |
Taipei
|
Taibei
|
高雄 |
Kaohsiung
|
Gaoxiong
|
そういえば、日本語で「台北」は「タイペイ」です。
「タイベイ」ではありませんよね。
全然意識していませんでしたが、いつの間にか日本語でもウェード式を使っている場合もあるようですね。
ちなみに飛行機などを予約するときの高雄の表記はこんな感じですよ!
確かにウェード式になってますね。
ウェード式とピンインの変換表
わたしにはまだいまいち破裂音ですとか摩擦音・破擦音のような音の違いはわかりません。
しかし、これまでの経験や調べた結果、ざっくり表にするとこのようになります。
ウェード式
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ピンイン
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ウェード式
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ピンイン
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b
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p
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ch
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zh / j / q
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t
|
d
|
j
|
r
|
k
|
g
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hs
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x
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ts / tz
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z / c
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※有気音と無気音でもまた違うようです。
まとめ
ということで今回は「ウェード式」についてご紹介しました。
「ウェード式」という言葉を聞いたのは、恥ずかしながら台湾に何度も行ったことがあるわたしでもつい最近のことでした。
ある台湾人の方にお金を振り込んでいただいた際、名義人の氏名のローマ字が見慣れなかったのです。
そんなところからウェード式について知り、高雄の綴りがピンインではないことに納得してしまいました。
なんだか今更な気もしましたが、わたし自身も大変勉強になる出来事でした 笑
なかなか慣れませんが、台湾人はウェード式で会話をしていますので、
台湾に行く際は、ピンインとはちょっと違う表記なんだなってことを覚えておきましょう。